2012/03/12


2月29日に東京ビックサイトで開催された、国際スマートグリッドEXPOに行ってみた。

当日は雪。午前中は東京国際フォーラムで開催されたCloud Daysに参加して、すでにおなか一杯状態。<!--more-->
午後からは回復するという予報なのに一向に降り止む気配のない雪に挫けそうになったが、何とか気力を振り絞り東京ビックサイトに移動。

この分野に関しての知識はほとんどないといってもいいのだが、やはり震災以降、原子力を代替する電力の確保はエンジニアというか日本人に突きつけられた課題であるのは共通認識であり、その注目される分野でどんなことが起こっているのかというのが参加の目的である。


会場は雪にもかかわらずかなりの人で混雑している。英語、中国語、韓国語の会話も聞こえる。

まずは会場内でひときわ目立つ大型ブースを構える、東芝、日立、三菱電機、NECなど日本を代表する総合電機メーカの出展内容はすでに都市計画も言ってもいい内容で、すでに経済産業省が選定した、横浜、豊田市、京都府、北九州などで大規模な実検証が行われているそうだ。

また、電機器メーカも各分野(変圧器、分電盤、パワーコンディショナー等)でさまざまな製品を提供している。ブースを覗くたびに担当者が丁寧に説明してくれるのであるが、この辺の基礎知識が乏しいため、ほとんど理解できなかった。本当に申し訳ない。

市場の裾野も広い。都市計画のような壮大なソリューションもあれば小さなブースではソーラーパネルの掃除、取り付け金具、果てにはソーラーを取り付ける職人が使う安全帯、瓦外しの専用治具まで紹介されている。

規模の大小はあるが、この不況下で勃興した新たな市場で何とかチャンスをつかもうと、みな必死にアピールしている。

ほとんどのメーカが取り組んでいた一つのテーマが可視化というである。いままでブラックボックスの中で流通していた電力の流れを可視化することによって、取り組む課題を明確にするということである。

それから、スマートグリッドのキモとなるのはやはりITだと確信した。
例えば各盤に取り付けられたセンサから送られてくるデータを可視化するにもIT技術は欠かせない。
そして日々蓄積されるデータはビックデータのフレームワークで処理されシステムをより洗練されたものに変えていくであろう。

新しい分野ゆえかその定義づけに関しては各社方向性が微妙に違うように感じたが、やはりここは監督省庁に強いリーダシップを発揮してもらいたい。なぜなら、各センサから送られてくるデータのフォーマット、給電方式や各種コネクタの物理的な形状などはガラパゴス化を絶対に避けなければならない。そのためには国際標準を目指すことが絶対に必要なのである。

このEXPOに参加してみて、新規市場に多くの人が期待を寄せているのと、日本の技術もまだまだいけるんじゃないかと感じた。もう一つ、日本の都市計画は丹下健三氏をはじめとする建築家が一定の役割を果たしていたのであるが、その姿が見られなかったのは少し残念なところである。


侘助拝

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